「ひとり親」を応援!母子家庭向け17の支援制度|手当や条件をわかりやすく解説

author:弁護士法人AURA(アウラ)
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子育てを一身に引き受ける「ひとり親」の皆さんに向けて、国や地方自治体が提供するさまざまな支援制度が存在します。これらの制度は、経済的な負担の軽減や教育環境の向上など、母子家庭の方々の生活をサポートするために設けられています。この記事では、母子家庭向けの17の支援制度をわかりやすく解説します。ひとり親の方々がこれらの制度を活用して、子どもたちとともに豊かな暮らしを築いていくための手助けとなることでしょう。

令和3年度 全国ひとり親世帯等調査結果の概要

厚生労働省は、令和3年度における全国のひとり親世帯等の現状に関する調査結果をまとめました。この調査は、母子世帯、父子世帯、養育者世帯を対象に行われ、調査の範囲や内容、そしてその結果について以下に解説します。

この報告は、令和3年度に行われた全国ひとり親世帯等調査の結果の概要を示しています。調査は、前回の平成28年11月1日から実施され、全国の母子世帯、父子世帯、養育者世帯を対象として行われました。以下に調査の主要な結果をまとめています。

調査の概要

調査は令和3年11月1日に実施され、前回の調査は平成28年11月1日に行われました。対象となる世帯は、全国の母子世帯、父子世帯、養育者世帯で、無作為に抽出された9,100の調査地区から選ばれた4,105の母子世帯、1,329の父子世帯、および123の養育者世帯を対象としました。

結果の概要
母子世帯数は119.5万世帯(前回調査は123.2万世帯)、父子世帯数は14.9万世帯(前回調査は18.7万世帯)です。
離婚がひとり親世帯の主な原因であり、母子世帯では79.5%、父子世帯では69.7%が離婚を理由としています。
母子世帯の平均年間収入は272万円(前回調査は243万円)、平均年間就労収入は236万円(前回調査は200万円)です。
父子世帯の平均年間収入は518万円(前回調査は514万円)、平均年間就労収入は496万円(前回調査は398万円)です。
親子交流(面会交流)の取り決め率は、母子世帯で30.3%、父子世帯で31.4%です。
子どもの高校卒業後の進路では、母子世帯の子どもが「大学」を選ぶ割合が41.4%、父子世帯では「就労」が36.1%です。
公的制度の利用状況では、「公共職業安定所(ハローワーク)」が最も多く利用されています。

主な調査結果

ひとり親世帯の状況

調査結果によれば、母子世帯の数は119.5万世帯であり、前回調査の123.2万世帯から減少しています。一方、父子世帯は14.9万世帯となっており、前回の18.7万世帯から減少しています。

ひとり親世帯になった理由
母子世帯の79.5%は離婚が原因で、5.3%は死別と報告されています。父子世帯では69.7%が離婚、21.3%が死別が理由とされています。

就業状況

母子世帯の母の就業率は86.3%で、正規の職員や従業員が48.8%と最も多い雇用形態です。一方、父子世帯の父の就業率は88.1%で、正規の職員や従業員が69.9%となっています。

平均年間収入
母子世帯の母の平均年間収入は272万円であり、父子世帯の父の平均年間収入は518万円です。また、世帯の平均年間収入は母子世帯が373万円、父子世帯が606万円と報告されています。

親子交流(面会交流)状況】

親子交流(面会交流)の取り決め率は母子世帯で30.3%、父子世帯で31.4%となっており、現在も面会交流を行っている割合は母子世帯で30.2%、父子世帯で48.0%です。

子どもの進学目標

子どもの最終進学目標は、母子世帯では50.1%が大学進学を、父子世帯では52.7%が同様の進路を希望しています。

以上のように、調査結果は母子世帯と父子世帯でさまざまな要因による違いが見られる一方で、共通の課題や動向も浮き彫りにされています。今後もこの結果を基に、ひとり親世帯への適切な支援策の検討と実施が求められることとなります。

児童手当

児童手当は、家庭の生活安定と子供の成長支援を目的に国から支給される制度です。以下では、児童手当の対象条件、支給金額、申請手続きについてわかりやすく解説します。

児童手当の対象

児童手当は、母子(父子)家庭の子供だけでなく、全ての家庭が対象です。目的は、子供の健やかな成長と家庭の安定をサポートすることです。

支給対象と金額

支給対象は、0歳から15歳までの国内に住所がある子供です。15歳までの支給を受けることができます。支給金額は以下の通りです。

  • 0歳〜3歳未満:一律15,000円
  • 3歳〜小学校卒業(12歳):第一子・第二子 10,000円、第三子以降 15,000円
  • 中学生:一律10,000円

ただし、年間の所得が約960万円を越える世帯の子供に対しては、支給金額が5,000円に減額される場合があります。

支給時期と手続き

支給は年間3回行われ、支給時期は6月(2月〜5月分)、10月(6月〜9月分)、2月(10月〜1月分)です。支給される金額は、指定口座にだいたい支払い月の12日頃に振り込まれます。

児童手当を受けるためには、毎年6月1日に支給条件を満たしているかどうかが判定されます。そのため、居住地の市区町村役所に毎年6月に現況届を提出する必要があります。役所からの案内が届くので、月末までに手続きを忘れずに行いましょう。

所得制限について

児童手当には所得制限があり、扶養親族の人数によって異なります。以下は所得制限の一覧です。

  • 0人:630万円(約833万円)
  • 1人:668万円(約876万円)
  • 2人:706万円(約918万円)
  • 3人:744万円(960万円)
  • 4人:782万円(1,002万円)
  • 以降ひとり増えるごとに所得に38万円を加算

この制限に該当する扶養親族は、生計を共にしている子供や親、兄弟などで、年間所得が38万円以下の人数と、養育している子供の人数の合計を指します。所得制限額を越える場合、子供の人数や年齢に関わらず、子供一人当たりに対して月額5,000円が支給されます。

児童手当は母子家庭にとって重要な支援策です。支給対象や金額、支給時期、手続き、所得制限などを理解して、効果的に活用しましょう。

児童扶養手当

児童扶養手当は、国が提供している支援制度で、母子家庭や父子家庭を対象にしています。離婚や死別などの理由にかかわらず、この制度を利用することができます。以下では、児童扶養手当の対象者、支給金額、申請手続きなどを詳しくご説明します。

児童扶養手当の対象

児童扶養手当は、母子家庭や父子家庭に所属する0歳から18歳に到達するまでの子供を対象にしています。離婚や死別などによる家族構成の変化に関わらず、この制度を利用することができます。

支給金額と区分

支給金額は、扶養人数や所得によって異なり、主に以下の3つの区分に分かれます。

全額支給

扶養者の所得によらず、支給金額が決まります。

  • 1人の子供:月額43,160円
  • 2人の子供:加算額10,190円(合計月額53,350円)
  • 3人目以降の子供:1人増えるごとに月額6,110円加算

一部支給

扶養者の所得に応じて支給額が変動します。以下の式で計算されます。

  • 手当月額 = 43,150円 – (申請者の所得 – 全額支給所得制限限度額) × 0.0230559
  • 第2子加算額 = 10,180円 – (申請者の所得 – 全額支給所得制限限度額) × 0.0035524
  • 第3子加算額 = 6,100円 – (申請者の所得 – 全額支給所得制限限度額) × 0.0021259

支給時期と手続き

支給は年間6回行われ、5月(3,4月分)、7月(5,6月分)、9月(7,8月分)、11月(9,10月分)、1月(11,12月分)、3月(1,2月分)に行われます。支給金額は、通常、支払い月の10日頃に指定した口座に振り込まれます。児童扶養手当を継続して受けるためには、毎年8月に現況届を提出する必要があります。

所得制限について

児童扶養手当の支給には、所得制限があります。以下の表を参考に、本人全額支給所得額と本人一部支給所得額を把握してください。所得が一定額を超えると、支給金額が減少するか、支給されない可能性があります。

所得制限の一覧表

扶養親族の人数本人全額支給所得額本人一部支給所得額
0人490,000円1,920,000円
1人870,000円2,300,000円
2人1,250,000円2,680,000円
3人1,630,000円3,060,000円
以降1人増えるごとに380,000円の加算380,000円の加算

児童扶養手当は、母子・父子家庭の方々にとって大切な支援制度です。支給対象者、金額区分、申請手続き、所得制限などを理解して、制度を最大限に活用しましょう。詳細な情報は、厚生労働省や地域の区役所などで確認することができます。

母子家庭の住宅手当について

母子家庭の住宅手当は、20歳未満の子供を育てる母子(父子)家庭に対して提供される支援制度です。この制度は、家族が一緒に住むための住宅を借り、月額10,000円を超える高額な家賃を支払っている場合に適用されます。

制度の特徴

この制度は、市区町村ごとに異なるため、あなたの居住地の市区町村で適用されるかどうか確認する必要があります。一部の市区町村では導入されておらず、適用範囲が限られている場合もあります。

支給対象者と条件

支給対象者となるためには、以下のような条件を満たす必要があります。

  • 母子(父子)家庭で、20歳未満の子供を養育していること。
  • 民間アパートに住んでおり、申請先の住所地に住民票があること。
  • 申請先の住所地に、6ヶ月以上居住していること。
  • 前年度の扶養義務者の所得が、児童扶養手当の所得制限限度額以下であること。
  • 生活保護を受けていないこと。

支給金額

母子家庭の住宅手当の支給金額は都道府県や市区町村ごとに異なる場合があります。各地域の自治体が独自に制定しているため、同じ制度でも支給金額や条件が異なることがあります。一般的には月額5,000円から10,000円程度です。

例えば、東京都や神奈川県などの一部の地域では支給金額が1万円に近い場所もありますが、他の地域では5,000円程度の場所もあります。また、上限や所得制限なども地域ごとに異なることがあります。したがって、母子家庭の住宅手当を申請する際には、具体的な支給金額や条件を確認するために、居住地の自治体のウェブサイトや相談窓口などを利用して情報を得ることが重要です。

母子家庭の住宅手当は、家計の負担を軽減し、子供たちの健やかな成長を支援するための重要な制度です。ただし、市区町村ごとに異なるため、詳細な情報を地域の自治体で確認して、適用範囲や申請方法を把握しておきましょう。

母子家庭の医療費助成制度について

母子(父子)家庭向けの医療費助成制度は、保護者や子供が病院や診療所で受けた医療サービスの健康保険の自己負担分を、居住する市区町村が助成する制度です。この制度は地域ごとに異なるため、自分の住んでいる場所の詳細な情報を確認しましょう。

対象者

対象は母子(父子)家庭で、0歳から18歳になる最初の3月31日までの間に生まれた子供です。

助成額

この制度では、医療費の一部を市区町村が助成してくれます。助成額は地域によって異なるため、具体的な金額は居住地の情報を確認してください。

所得制限について

ただし、母子家庭(ひとり親家庭)の医療費助成制度には所得制限があります。所得が一定額を超えている場合、この制度を利用できないことがあります。詳細な情報は以下の表をご参考にしてください。

所得制限の一覧表

扶養親族などの人数母子家庭の母,父子家庭の父の所得孤児の養育者,同居の扶養義務者の所得
0人192万円236万円
1人230万円274万円
2人268万円312万円
3人以上1人増えるごとに38万円が加算される1人増えるごとに38万円が加算1人増えるごとに38万円が加算される1人増えるごとに38万円が加算

これにより、母子家庭の方々は医療費の自己負担を軽減するための支援を受けることができます。ただし、地域や所得によって条件が異なるため、自分の状況に合わせて詳細な情報を確認することが大切です。

こども医療費助成について

「母子家庭(ひとり親家庭)の医療費助成制度」が所得制限に該当しない一部の家庭には、「こども医療費助成」が適用されることがあります。ただし、この制度では親に対する医療費助成はない点に注意が必要です。

対象者

小学校就学前から小学校4年生まで、あるいは中学卒業までなど、市区町村によって対象者が異なります。具体的な対象範囲については、居住地の役所で確認しましょう。

助成内容

「こども医療費助成」では、保険診療で発生した医療費の自己負担分の一部が助成されます。しかし、助成金額や所得制限の有無は、地域ごとに自治体によって異なるため、利用前に必ず居住地の役所で詳細を確認しておきましょう。

この制度は、一定の年齢層に属する子供たちが必要な医療サービスを受ける際に、家計の負担を軽減するための支援として提供されています。ただし、対象者や助成の条件は自治体によって異なるため、利用する前にきちんと情報を収集し、自分の状況に合わせて活用しましょう。

特別児童扶養手当について

「特別児童扶養手当」は、国が提供している支援制度です。この制度は、20歳未満の子供が一定の条件を満たす場合に、全ての家庭に支給されます。ただし、所得制限があるため、自分の状況に合わせて該当する金額を把握しておくことが大切です。

対象者

特別児童扶養手当を受けるためには、以下のような条件が必要です。

  1. 精神障害があり、精神の発達が遅れている。
  2. 日常生活において著しい制限を受けている。
  3. 身体に障害があり、長期間の安静が必要な状態で、日常生活において著しい制限を受けている。

具体的な基準については、地域によって異なる可能性があるため、「特別児童扶養手当(国制度)|東京都福祉保健局」などを確認しましょう。

支給額

特別児童扶養手当の支給額は、子供の人数と障害の程度によって異なります。以下の表を参考にしてみてください。

子供の人数等級1級等級2級
1人52,500円34,970円
2人105,000円69,940円
3人157,500円104,910円
※表の数値は目安であり、具体的な条件によって変動する場合があります。

等級について

等級1級

身体障害者手帳1〜2級・療育手帳A判定程度に該当する児童

等級2級

身体障害者手帳3〜4級・療育手帳B判定程度に該当する児童

支給時期

支給は年に3回行われ、毎年8月(4月〜7月分)、12月(8月〜11月分)、4月(12月〜3月分)に手当が振り込まれます。支給の具体的な時期は居住地の市区町村によって異なりますが、一般的には支払い月の11日頃に振り込まれることが多いです。手当を継続的に受けるためには、毎年8月に児童扶養手当現況届を提出する必要があります。必要な手続きを忘れずに行いましょう。

障害児福祉手当について

「障害児福祉手当」は、国が提供する支援制度です。この制度は、20歳未満の子供が一定の条件を満たす場合、全ての家庭に支給されます。ただし、所得制限があるため、自分の状況に合わせて該当する金額を確認しておくことが大切です。

対象者

障害児福祉手当を受けるためには、以下の条件が必要です。

身体的または精神的な重度の障害があり、自力で日常生活を送ることができず、常時介護が必要な20歳未満の子供であること。

支給額

支給金額は一律月額で14,480円です。ただし、受給者もしくはその配偶者または扶養義務者の所得が一定額以上ある場合、手当が支給されません。具体的な所得額については、以下の表を参考にしてみましょう。

扶養親族などの人数本人の所得額配偶者及び扶養義務者の所得
0人3,604,000円6,287,000円
1人3,984,000円6,536,000円
2人4,364,000円6,749,000円
※表の金額は参考であり、具体的な条件によって変動する場合があります。

支給時期

支給は年に4回行われ、毎年2月・5月・8月・11月に各月の前月分までの手当が支給されます。支払いの具体的な時期は、居住地の市区町村によって異なりますが、通常は支払い月の11日頃に指定した口座に振り込まれます。手当を受け続けるためには、毎年8月に児童扶養手当現況届を提出する必要があります。手続きを忘れずに行いましょう。

生活保護について

「生活保護」とは、生活が困難な人々に対して、国が最低限の生活を支援し、自立を目指すための制度です。

支給対象者

生活保護を受けるためには、以下の4つの条件が必要です。

  1. 親族からの援助が受けられないこと
    自立できず、かつ親や兄弟などの親族からの援助を受けられないことが条件です。生活保護申請時には、親族からの援助を受けられないか確認されます。
  2. 資産を持っていないこと
    貯金や不動産などの資産を持っている場合、それらを売却しない限り生活保護を受給することはできません。ただし、車やパソコンなどは必要な場合もあるため、ケースワーカーに相談することが重要です。
  3. 働けない理由があること
    健康上の理由や障害などにより働けない場合、生活保護を受ける資格があります。
  4. 収入が最低生活費を下回ること
    年金などの収入を含めても、最低生活費の基準額を下回る場合、生活保護の受給が可能です。

支給される金額

生活保護の支給額は、厚生労働省が定めた支給計算式に基づいています。計算式は次の通りです。

最低生活費 – 収入 = 生活保護費

生活保護の中には、生活に必要な8つの経費に対して支援が行われます。

  1. 生活扶助
  2. 住宅扶助
  3. 教育扶助
  4. 医療扶助
  5. 介護扶助
  6. 出産扶助
  7. 生業扶助
  8. 葬祭扶助

これらの経費は、生活保護を受ける人々が必要な支援を受けるための基準に基づいて支給されます。自分の状況に応じて、必要な経費がサポートされることで、最低限の生活が確保されます。

母子家庭の遺族年金について

母子家庭の遺族年金は、配偶者が亡くなった場合に支給される年金制度です。加入している年金の種類によって支給される金額が異なります。

支給される金額

遺族年金の金額は、亡くなった配偶者の年金種類や子供の有無、年齢などによって異なります。以下は一例です。

遺族基礎年金

780,900円に第1〜2子は1人当たり224,700円を加算。第3子以降は1人につき74,900円が加算。

支給対象者
配偶者が死亡し、18歳未満の子供または20歳未満で障害等級1級または2級の障害状態にある子供と同居している家庭が対象。
年間850万円以上の収入または年間655万5,000円以上の所得がないことが条件。
支給期間
子供が18歳になるまで。

遺族厚生年金

本人が受け取る予定だった厚生年金の3/4が支給される。

支給対象者
亡くなった人によって生計が維持されていた「子のある配偶者(夫は55歳以上)または子」「子のない妻」など。
支給期間
妻が受け取る場合は、妻が死亡するまで。ただし、特定の条件を満たす場合には停止となることもある。

寡婦年金

亡くなった本人が国民年金の第1号被保険者として10年以上の保険料納付を行っていた場合、老齢基礎年金の3/4が支給される。

支給対象者
亡くなった本人と10年以上婚姻関係にあり、生計を維持されていた65歳未満の妻。
支給期間
妻が60歳から65歳までの間。

死亡一時金

遺族基礎年金を受給できない場合、亡くなった本人の国民年金納付期間に応じて一時金が支給される。

支給対象者
亡くなった本人と生計を同じくしていた人で、配偶者や子供や両親などが該当する。
支給期間
一時的な支給となり、一度だけ給付されます。

参考:遺族年金ガイド|日本年金機構

児童育成手当について

児童育成手当は、18歳までの児童を扶養する母子家庭を対象に、月額13,500円が支給される制度です。

支給対象

東京都の場合、以下の条件に当てはまる児童を養育している方が対象です。

  • 父又は母が亡くなった児童
  • 父又は母が重度の障害を持つ児童(身体障害者手帳1級・2級程度)
  • 父母が離婚した児童
  • 父又は母が生死不明である児童
  • 父又は母に1年以上遺棄されている児童
  • 父又は母がDV保護命令を受けている児童
  • 父又は母が法令により1年以上拘禁されている児童
  • 婚姻によらないで生まれた児童
  • 父母ともに不明

支給額

児童1人につき、月額13,500円が支給されます。

所得制限

保護者の前年の所得が一定の限度額以上の場合は支給されません。

支給方法

申請のあった翌月から、毎年6月・10月・2月に、前月までの分が本人の銀行口座に振り込まれます。

申請先

支給に関する申請や手続きは、お住まいの区市町村の子供担当課などに行います。区市町村によって担当窓口が異なることがあるので、問い合わせてみることをおすすめします。

母子家庭(シングルマザー)向けの減免と割引手当制度

母子家庭には、収入を増やすための支援だけでなく、支出を減らすための減免と割引制度があります。安定した生活を送るために、以下の7つの制度を上手に活用しましょう。

寡婦控除

寡婦控除は、死別や離婚で夫と別れて再婚していない女性が受けられる所得控除です。

該当する条件

  • 離婚や死別で夫と別れて単身生活をしており、かつ子供がいてその子供の所得が38万円以下
  • 離婚や死別で夫と別れて単身生活をしており、かつ自身の所得が500万円以下

控除金額は一般の寡婦控除と特定の寡婦控除があります。

  1. 国民健康保険の免除
    所得が減少したり、健康に支障がある場合に国民健康保険の免除があります。免除金額は市区町村によって異なります。
  2. 国民年金の免除
    所得がないか少ない場合に国民年金の免除が受けられます。免除金額は4つの区分に分かれています。
  3. 電車やバスの割引制度
    児童育成手当を受給しているケースに対して、各自治体が割引制度を設けています。JR通勤定期乗車券は3割引が多いです。
  4. 粗大ごみの手数料減免
    市区町村によって異なる制度で、特定の世帯(生活保護世帯や児童扶養手当受給家庭など)に粗大ごみの手数料減免が用意されています。
  5. 上下水道料金の割引
    上水道料金・下水道料金の基本料金を減免する制度です。市区町村によって異なります。
  6. 保育料の免除や減額
    保育料の免除や減額は、保育所に通う児童の年齢と保護者の前年所得額によって決まります。特に低所得の母子(父子)家庭は無料や減額が多いです。

これらの制度を上手に利用して、母子家庭の方々がより安定した生活を送るお手伝いができればと思います。詳細な情報は居住地の市区町村役所へお問い合わせください。

母子家庭(シングルマザー)向けの自立支援訓練給付金について

自立支援訓練給付金とは

自立支援訓練給付金、正式には「自立支援教育訓練給付金」と呼ばれます。この給付金は、雇用保険から教育訓練給付を受けることができない人々が対象となる教育訓練を受講し、修了すると支給されるものです。この制度は、厚生労働省と自治体が連携して提供しており、母子(父子)家庭の自立支援を目的としています。

支給対象者

この給付金の対象者は、20歳未満の子供を扶養している母子(父子)家庭の母または父で、以下の条件を全て満たす人々です。

  1. 児童扶養手当を受給しているか、同等の所得水準であること
  2. 雇用保険法における教育訓練給付の受給資格がないこと
  3. 就職経験やスキル、取得資格などを考慮し、適職に就くために教育訓練を受講する必要があること
  4. これまでに同様の訓練給付金を受給したことがないこと

この給付金は、母子家庭が適切な職業訓練を受けて自己の収入を増やし、自立的な生活を送るための支援を行うものです。詳細な条件や手続きについては、所在地の自治体や関連機関に問い合わせてみると良いでしょう。

まとめ

「ひとり親」を支援する制度は、多様なニーズに応えるために展開されています。ここで紹介した17の制度はその一部に過ぎませんが、地域ごとに異なる制度や条件があるかもしれません。ひとり親の皆さんは、自身の状況や必要に合わせて、適切な支援を受ける方法を探し、積極的に利用していくことが大切です。制度を活用しながら、明るい未来へ向かって歩んでいくことを応援しています。

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