日本の社会保障は,自助がや互助を基本としつつ,自助の共同化としての共助が自助を支え,自助・共助で対応できない場合に公的扶助等の公助が補完する仕組みが基本とされています。
社会保障の概要
自助とは
自分のことを自分ですること。市場でのサービスを購入することも意味する。
互助とは
ボランティア活動や住民組織の活動など,費用の負担が制度的に裏付けされていない自発的なものを示します。
共助とは
介護保険,医療保険,雇用保険,年金保険,労災保険などの社会保険制度を示します。
公助とは
生活保護(公的扶助),老人福地,障害者(児)福祉,児童福祉,母子・父子・寡婦福祉,社会手当などのことを示します。
社会保障の機能
社会保障の機能とは,次の通りになります。
社会的セーフティーネット
生活の安定を損なう事態に対して,生活の安定・安心をもたらすための社会的な安全装置の機能
所得再分配
高所得者から低所得者,現役世代から高齢世代などへ再分配することで所得格差を縮小する機能
リスク分散
個人の力だけでは対応が難しい理数に対して,社会全体でリスクの影響を小さくする機能社会の安定,経済の安定・成長
社会保障給付を通じて,気候変動を緩和する機能,雇用を創出することで経済が安定・成長する機能
社会保障制度
社会保障制度は,保険料が中心の社会保険と租税が中心の社会扶助の2つに分かれています。
社会保険の種類
社会保険の種類 | 保障内容 |
---|---|
年金保険 | 所得保障 |
医療保険 | 所得保障と医療保障 |
雇用保険 | 所得保障 |
労災保険 | 所得保障と医療保障 |
介護保険 | 一部の医療保障と福祉サービス |
社会扶助の種類
社会扶助の種類 | 保障内容 |
---|---|
老人福祉 | 福祉サービス |
障がい者(児)福祉 | 医療保障と福祉サービス |
児童福祉 | 福祉サービス |
母子・父子・寡婦福祉 | 所得保障と福祉サービス |
公的扶助(生活保護) | 所得保障と医療保障と福祉サービス |
社会手当 | 所得保障 |