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第一種市街地再開発事業とは何か

第一種市街地再開発事業とは

市街地再開発事業とは、既存の市街地の老朽化した建物を通り壊し、公共施設とともに高層ビルなどを建築し、都市空間を作り替える事業をいいます。市街地再開発事業には、第一種と第二種があります。市街地再開発事業の多くがこの第一種となっています。

第一種市街地再開発事業のフロー

第一種市街地再開発事業は、大まかに見ると、以下の流れで進みます

  1.  再開発準備組合の設立
  2. 都市計画決定
  3. 再開発組合の設立
  4.  権利変換処分
  5. 補償金の支払い
  6. 占有者に対する明渡請求
  7. 再開発ビルの建設工事の着工から竣工

再開発準備組合の設立

再開発準備組合((以下「準備組合」といいます。)は、都市再開発法では、「組合を設立しようとする者」と規定されており、法人格が認められる市街地再開発組合(以下「再開発組合」といいます。)の前身組織として位置付けられています。

準備組合は、当該地域の権利関紙がどのようになっているのかを詳細に調べる権限が法律上認められています。これは再開発組合設立の要件が満たされているかどうかを事前に確認するために必要不可欠な調査権限であり、居住者には、準備組合から各種の問い合わせが入ります。
 準備組合は、施行予定地区内の地権者(土地所有権者及び借地権者)に対し、準備組合への加入を呼びかけ、行政の指導も踏まえて、地権者数及び面積でおおむね80%程度(法上は3分の2以上)の同意を目指します。
この「同意』の対象は、準備組合から、「第一種市街地再開発事楽に基づく法定の市街地等開発組合」を設立することに対する公的な意思表示としての同意となるため、最初の重要な手続です。
一方、再開発組合成立時においては、当該再開発事業に同意をしない少数者が発生し得ることを、都市再開発法も行取も許容しています。これは、不同意者がいたとしても、最終的に法が定める補償をすることにより、強制的に事楽遂行を可能とする仕組みが用意されているからであり、この少数不同意者の存否にかかわらず、手続が進行することが、民間再開発と全く異なる点です。
また、既に準備組合が設立されているということは、現在もしくは近い将来、当該地域については、再開発を前提とする都市計画決定がなされ、再建築などに規制がかかることが見込まれていることを納得しておく必要があります。

都市計画決定

法定再開発(市街地等開発事業)は、都市計画事業の一環であるため、必ず都市計画決定が先行します。これは、法定再開発が、都市機能の更新や防災面の整備など重要な役割を果たす公共性の高い事業であり、強力に推進する必要があるからですと。また、その趣旨を財政的に変付けるため、国や地方公共団体から補助金の交付を受ける補助金事業でもあります。

そのため、法定再開発は、都道府県,市区町村という行政機間の全面的監督、指導のもとに追行されることになり、半公共事業的な性格をもっています。
この高市計画決定においては、住民説明会の実施が行数に義務付けられ、一般に公開される都市計画に対する住民の意見提出の機会も確保されています。
もし※縮組合が設立されたばかりで、まだ都市計画決定がなされていない状況であれば、以後、地方公共団体が主催して行う住民説明会に出席して、行政がどのような再開発を描いているのかを確認する必要があります。
するように促すことになる。

再開発組合の設立


再開発組合設立のための法定要件を満たす程度以上の同意率となり、諸条件が揃うと、準備組合は、都道府県知事に対して再開発組合の設立認可を申請します。都道存県知事は、その要件を満たしていると認める場合には、認可しなければなりません。
組合の設立認可がなされると、法人として市街地再開発組合が成立します。
再開発組合は、公的な色彩の極めて強い法人であり、行政主体として、権利変換処分という行政処分を行う手続に進むことになります。したがって、再開発組合は、都市開発法に基づく確実な手続を履践していかなければなりません。
再開発組合の設立により、施行区域内の地権者は全員が当然に再開発組合の組合員になり、かつ施行区域内の土地、建物等は全部が当然に再開発事葉の対象になります。
民間再開発との違いでいえば、法定再開発は当該地権者が再開発事菜に贅成するか反対するかにかかわらず、法律上、全員が再開発組合の組合員となるという点で強力な事業推進手法です。また、借家人についても、継続して借家していると判断されるものについては、都市再開発法による関係権利者の取扱いをします(ただし、一時使用を目的とする借家権は除く)。

権利変換処分

(1) 権利変換処分
再開発組合が設立されると、次に、再開発組合による権利変換計画が策定されます。これに基づき再開発組合が権利変換処分を地権者に対してすることになります。
権利変換処分とは、再開発前の地権者の資産(これを「従前資産」と呼びます)を、再開発後に建築される新しい建物の一部(これを「従後資産」と呼びます)に強制的に移転させる行政処分です。
この処分は、移転計画を詳細に定めた「権利変換計画」に基づきなされるもので、都市再開発法上、最も重要な手続です。この「権利変換」という概念は、都市再開発法が創設した概念であり、地権者の従前の権利は原則として権利変換期日をもってすべて消滅し、地権者は新規に従後の権利を原始的に取得することになります。

(2) 従前資産の評価
権利変換計画を作成するためには、まず、再開発組合(又は準備組合)は、従前資産がどのような状況にあるのかを正確に把握したうえで、従前資産の価値を算定します。その手続として、土地に関しては土地調書を、建物については物件調書を作成することになります。
特に、建物に関する物件調書は、引っ越し費用等の補償金算定の基礎にもなるため、建物内部の利用状況についても詳しく調査する必要があります。

ただ、建物居住者にとっては、建物内部に調査員に立入りをしてもらいたくないと考えるかもしれません。そのため、そのような調査ができない場合、他の方法により知ることができる程度で土地調書又は物件調書を作成すれば足ります。また、土地調書又は物件調書について関係人がその署名押印をすることができない場合には、地方公共団体の職員がこれに立ち会って署名押印することもあります(これを「吏員立会い」と呼びます)。
これらの調査を踏まえて、当談地区における従前試算の評価基準(及びその細則)により、不動産の鑑定評価がなされ、評価基準日(組合の設立認可公告の日から31日目) における従前資産の評価が固まります。
なお、再開発ビル(従後資産)の床は権利末と保留床に区分されます。権利床は従前の地権者が取得する床で、保留床は第三者に発却される床です。
この保留床を売却した資金や補助金によって、再開発事菜の事業費が賄われます。

(3) 権利変換計画の作成
次に、この従前資産を従後の新建物のどこに配置するかを定めるのが、権利変換計画です。従前資産を整理して、従前資産と同価値の再開発ビルの床の一部を権利者に配分した一覧表が、権利変換計画であり、法定再開発事素の要の役割を果たします。
平面的に「元いた場所に戻る」ということにはならず、立体的に「元いた場所と違うけれど、同価値の建物の床を取得する」ことになります。地権者は、「自分がいた場所に戻りたい」と思っても、その場所自体が、新しい道路や公共スペースにとられるなどして、最終的には「同じ価値で取得できる限りの新建物の床」に移らざるを得ません(都市再開発法は、土地区画整理法が採用する「照応の原則」を基本的に準用していません)。

なお、新しい建物の床を望まないと考える地権者がいる場合、金銭給付の申出等をすることで、従前資産の価値分の補償を受領してその地域から転出することもできます。また、移転のための引っ越し費用等の補償を受けることもできます。
一方、借家人は、原則として地権者が取得した床にそのまま移転することになります。地権者である大家が転出する場合は、再開発組合が用意した新しい建物の床に移ることになります。
借家人の再入居にあたっては、従前資産より設備がよく、新しい建物への健家権の移転になるため、一般的に賃料は若干高くなることが多いはずです。もし新しい建物での借家条件で折り合いがつかない場合には、再開発組合が審査委員の過半数の同意を得て裁定し、それでも決着がつかない場合には、最終的に裁判で賃料や敷金額等を決定することになります。

もちろん、借家人も、新しい建物(再開発ビル)に移転を望まない場合には、地権者と同様に借家権消液の申出等をすることで、地区外に転出することができ、組合設立認可の公告があった日から起算して30日以内に「借家権
消滅希望申出書」を提出することが認められています。

居住者が地権者として地区内にとどまるかどうかを判断することができるし、借家人についても同様に対応を決めてもらうこととなります。そして、新しい建物での賃貨借契約が継続することが決まった場合には、両者の間で賃料等の条件をどうするか協議をしたうえで、協議が成立しない場合には、再開発組合に裁定をしてもらうこととなります。

(4) 権利変換計画の縦覧
権利変換計画は、公平の観点から、原則として、都市再開発法上、縦覧(公開)の手続が定められています。これは、地権者全員の同意がない場合でも地権者及び関係権利者全員を拘束するため、関係権利者に対して権利変換計画の内容を確認させたうえで、不服申立ての機会を与えるために設けられた制度です。例外的に、地権者及び関係権利者全員が同意する形式での再開発事業の場合、縦覧手続は不要です。
この縦覧期間中、自己の権利に関する権利変換計画の内容に不服があれば、再開発組合に対して意見書を提出して異議を述べることができます。
意見書による異議については、施行者がその探否を決める場合、中立、公正な第三者機関である”査委員の過半数の同意が必要です。
なお、権利変換計画に対する不満のうち、地権者が従前資産の価格評価について不満がある場合は、収用委員会に対し癖査を申し立てる手能が設けられています。

(5) 横利変換計画についての都道磨県知事の認可

上記の手が終了後、再用発報合は、都道存県知事に対し権利変換計質の認可を申請し、認可されると当該計画は確定します。


(6) 横利変換処分の効果
この機利変換処分の内容が郵便等で地権者に「通知」されることで、この権利変換処分の地権者に対する法的な効果が発生します。そして、この後に迎える権利変換期日をもって地権者の従前の権利は法作上当然に(法的な同一性をもって)従後の権利に置き換わります。
一方、従前の建物所布権は、この権利変換期日をもって、原則として施行者である再開発組合が強制的に権利取得することとなります。そして、再開発合は、工事のために必要があるときには、30日の猶予をもって、建物占有者(元の建物所有者も含む)に対して、建物の明渡しを求めることができます。

地権者又は借家人が明け渡した従前の建物は、解体工事により取り壊され、地権者及び借家人は金銭給付の申出や借家権消激希望申出書を提出しない場合は、新しい建物ができるまでの間、仮店舗での営業や仮住居で生活を営むことになります。
もちろん地権者には、新しい建物(写開発ビル)完成後に、権利変換に応じた床が与えられ、借家人に対しては、その貸主が取得した床の一部(貸主が転出するときは施行者に帰属することとなる床の一部)について借家機が与えられます。

補償金の支払い

再開発組合が支払う植金には、都市開発法91条に基づく補償金(91条補償)と同法97条に基づく補償金(97条補償)の2種類があります。

(1) 91条補償
これは、花前の権利に対する対価で、金銭給付の申出等をして地区外転出を希望した地機者に対して、権利変換期日までに、従の権利の評価質が支払われます。
借家人に対しては、借家権が取引価格を有することはないと一般的に考えられているため、原則として地区外転出の(借家権消滅希望申出書を提出した)場合であっても91条補償が支払われることはありません。

(2) 97条補償
これは、明渡しに伴い通常受ける損失を補償するものであり、明渡しの負担を負う地権者及び借家人(占有者)に対して、再開発組合が協議のうえで、通常受ける損失額が支払われます。
再開発組合は、土地や建物の明渡しの期限までに都再法97条の補償金を支払わなければなりませんが、権利変換計画作成中の段階から、占有者と協議して補償額を契約するの通常です。

通常受ける損失額の算定にあたっては、補助金事業であり公共事業的な性格を有することから、原則として、全国用地対策連絡協議会(用対道)の基準に準じて、再開発組合が損失補償基準を策定のうえ行います。
明渡しの期限までに協議が成立しなければ、再開発組合が定めた補償額が支払われます。このとき、再開発組合は、自らが定める補償額について、中立、公正な第三者機関である家査委員の同意を得なければなりません。
権利者が上記補償金の受領を拒否した場合は、再開発組合はこれを供託することで、明渡しを実現することができます。

一部転出という選択肢もあり、その場合は91条補償の一部がなされることになる)。また、借家人に対しては基本的に97条補償のみがなされることになります。

占有者に対する明渡請求


地権者及び借家人は、権利変換期日をもって従前の土地、建物に対する一切の権利を喪失するので、当然これらに対する占有権原も失われます。一方で、建設工事着工に必要な時期までは明渡しが着予されるため、各占有者はそれまで従前の占有を継続することができます。
再開発組合は、建設工事の必要が生じた場合には、当談占有者(地権者、借家人等に対し、明渡請求をします。この場合、再開発組合は、明渡し期限として30日の猶予期間をおかなければなりません。占有者は、97条補償について支払い(供託を含む)がなされていれば、上記明渡請求により、期限までに土地、建物を明け渡さなければなりません。

この点が、民間再開発と最も遊う点です。もし、ここで占有者が明渡しに応じない場合、裁判所から「明渡し断行」の仮処分を命じられる可能性が極めて高く(既に事例が積み重ねられています)、民間再開発のように、訴訟のような時間のかかる手続を経ずに占有を解くことができる点で、法定用開発は非常に強力な効果を有しています。

再開発ビルの建設工事の着工から竣工


再開発組合は、明渡しにより建設工事用地を占有する者がいなくなった後に、まず従前の建物の解体除却工事を行い続けて再開発ビルの建築工事に着工します。
竣工後、権利変換計画に基づき取得した床に、それぞれの地権者及び借家人が戻り、最終的な清算を経て、再開発組合は解散します。
なお、再開発組合の多くの権利義務関係は、新しい施設建築物(従後建物)の区分所有者の団体である管理組合に引き継がれます。

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